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雑誌「横超」創刊に向けて

平成27年7月16日

株式会社 横超社
メディア・デザイニング事業部 部長 福智英彦

 「試行」が一定の役割を終え、平成24年3月16日逝去から、吉本隆明氏の生の声を聴くことができなくなりました。
吉本氏は『「横超」を飲みながら<横超>を考える座談会』(チヨダ・サケ・デザイニング前川事務所 DVD収録 平成22年12月21日)、菅原則生著「浄土からの視線」(弓立社刊平成26年7月)の中で、

一度政治的なことに触れた人というのは遠慮がちなんですよね。物書きになることに対しても遠慮がちだし、政治的なほうに対しても遠慮がち、遠慮がちというのはいらないんですけどね。僕から見てるとそういう感じ、(中略)もっともっと言いたいことは言い、やりたいことはやりっていう。もっと素直に。

 この件は私が青年期に所属した政治組織が瓦解―解散した後の二人の指導者のことを指している。吉本の強い影響下にあった組織であり、そこでの見たこと、やったことは、今の自分自身に経験化されている。年齢を重ねても常に時代状況に立ち向かった吉本にとって歯がゆいのである。周りが全て左だと言ったら疑ってかかる吉本の孤高が、存在する。連合赤軍―反核―オウム真理教―反原発に対する強い発言(違和)は、鬼気迫るものである。

雑誌「横超」は、編集担当に菅原則生くんを迎え、平成28年1月創刊を考えております。
詳細は順次HP上で発表いたします。執筆希望の方や販売希望の方、広告掲載希望の方は当社までご連絡ください。

 当社監査役 星野陽一が企画し、2011年1月発行された北大社学同を象徴する「桑原徹遺稿集」に吉本は「ブントらしい人だね」と感心していました。非売品で星野氏より2部いただき1冊吉本氏に渡ししたのです。こうした本が出版され売れる時代は来るのだろうかと深い溜息をついてしまいます。